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某国立大公募推薦入試を受験した話

この記事は 受験生AdventCalendar 15日目の記事となります。

どうも、お久しぶりです。大学に合格した当日にTwitterアカウントを凍結された男です。

本垢は必要な犠牲だったのだ……。

それはさておき、この記事ではぼくが某国立大の公募推薦入試を受けるに至った経緯や、合格できた理由等、多少なりとも後輩に役に立つことを書きなぐっていこうかと思います。 「受験生カレンダー」なのに合格した話を書くのも相当アレだと思うし、他の方のこれまでの記事を見てるとなんか(主に情報系で)凄い人多くてすでにへっぴり腰なんですが、とりあえず書きます。
(ちなみにこのあとの文章を読んでもらえれば分かる通り、ぼくの進学先は情報系ではありません。どちらかといえば農学系……でしょうか)

スペックやこれまでの経歴など

ぼくがどういった条件で受験したのかわからないとあまり参考にならないでしょうから、実際どういう人なのか可能な限り(身バレしない程度に)説明してみます。

学校について

まず、所属している高校は都内の普通科私立高校ですが、特に進学校でもなく、ごくありきたりの学校です。一応高校入試の偏差値は65前後。ただ、文化系の部活動は結構盛んで、ぼくは生物系の部活動に参加していました。

研究について

前述の部活動に所属していたぼくは、同じ部活にいる仲間とともに、高校1年のときから生物系、特に硬骨魚類を対象にした共同研究を行い、論文を2本執筆・投稿し、高校2年の春には研究リーダーとして某学会でポスター発表をさせていただきました。これに関しては、顧問の先生が大学院まで硬骨魚類を専攻していた方で、非常にこれらに詳しい方であったこと、またぼくの研究を親身に指導していただいたことが大きかったです。高校生の研究力なんてたかが知れていますし、先生のサポートなしではとても仕上げられなかったと思います。
といっても、特に応用が効く研究というわけでもなく、高校レベルの純粋な基礎研究だったこともあり、その分野で受賞したわけでもなく、目立った功績みたいなのもありませんでした。ただ、研究対象の生物を専門にしていらっしゃる方々に研究内容を伝えたり、一般の方々に向けての発表会を開いたりといったことは行っていました。変わったところでは金魚すくいテントの運営のボランティアなんかもやったりしました。

その他の活動

これとは別に、ぼくは部活の副部長・会計係を務めていました(同期の部員が次々幽霊になり結局3人しか残らなかったからなんですが)。前述の通り文化系部活動も割と盛んな学校でしたし、ぼくのいたところも総勢70名程度の部員を抱えていましたので、これがなかなか大変な仕事でした。が、これは後で書きますが、結果的に入試には非常にプラスのはたらきをしてくれました。
あとは中央委員会副委員長とかいう肩書がいかついだけの閑職をやっていたりしました。

学力について

推薦入試というととかく学力がずば抜けていると思われがちですが、全然大したことないです。むしろ雑魚です。理系なのに国語と社会が得意で数学が死んでますし、評定平均も結局5段階評価で4スレスレ程度しか取れませんでした。
ただし、英語はそれなりにやれたかと思います。一応英検の二級までは取りました。

入試について

では、実際にぼくが受験した入試について、またこの記事で最も伝えたい「なぜ合格したのか」を書いていきたいと思います。

入試形式

入試形式を一言で言うと「国公立大公募推薦入試」ですが、一般的にこの知名度は今ひとつなく、難易度もかなり過大評価されているような気がします。実際ぼくの対策を手伝ってくださった高校の先生方の最初の反応でも「え?公募推薦?私立かい?」とか、「え?公募推薦?倍率n十倍なんじゃないの?」といったものが多かったので……。
公募推薦入試について、よく見受けられる勘違いを述べてみます。
まず、これはよく混同されがちですが、公募推薦入試は自己推薦、指定校推薦といった入試とは似て非なるものです。AOとも呼ばれる自己推薦が自分の活動実績をもとにプレゼンや面接でアピールするものであったり、指定校推薦が予め高校側に与えられた枠の範囲なら出願者は全員合格するものであるのとは異なり、公募推薦入試は学校長からの推薦書を持ちつつ、小論文や面接で受験生の能力を測るものとなっています。AOと指定校を足して2で割ったもの、というとわかりやすいでしょうか?
また、推薦というと私大の専売特許のように考えがちかもしれないのですが、最近では国公立もかなり推薦入試枠を増やしています。ぼくが合格した学科も30名以上を推薦で入学させていました。ですから、今後大学受験をされる方は自分の志望校の入試を詳しく調べてみると、意外なチャンスが見つかるんじゃないでしょうか。
ただし、チャンスはあるといえどもやはりそう簡単ではありません。正直ぼくは推薦で落ちて一般で受かる自信はまったくなく、普通に浪人もあり得ることとして考えていましたので……。これは本当はおすすめしません。ある程度一般入試にも自信がある方が受験機会を増やすものとして公募推薦を考えてみるとよいのではないでしょうか。

どうして合格したの?

さて、 評定も微妙、研究はしたけど受賞はない、他に目立つこともしていない、そんなぼくはなぜ難関といわれる国立大の推薦入試に合格できたのでしょうか?
個人的にいろいろ考えたところ、大きく分けて3つの勝因があるのではないかと思っています。

  1. 最も自分の強みを活かせる入試を選んだこと
  2. 的確な情報収集ができたこと
  3. 自分の過去の経験を「熱意」に変換できたこと

ひとつずつ説明していきます。

まず、1について。
ぼくは農学系の学科を受験しましたが、ラッキーなことにこの学科の推薦入試には一般的な学力テストはなく、選考方法が小論文と面接のみでした。これはぼくにとって非常に有利になりました。前述の通り国語が得意だったため、文章を書くことに対しては特に不安はなく、あとは農学部によく出題されるテーマに関する基礎知識をインプットし、過去問を解いて学校の先生に添削してもらうといったことのみで対策が完了しました。面接に関しても、長年営業と人材育成を仕事にしていた父に徹底的に対策してもらい、自分に甘くなってしまう部分をすべて潰しました。さらに、得意な英語の力を適切に評価してもらえたということもありました(英検二級の合格証書を提出すると評価に加えてもらえるという制度が存在していたのです)。
「敵を知り己を知れば百戦殆うからず」という孫子の有名な言葉がありますが、まさに「己」のことをほぼ完璧に分析できたことが大きかったように思います。

次に、2について。
父は面接対策だけでなく、ぼくの入試全てにおいていろいろな面でサポートしてくれました。具体的には、ほぼ毎日父が選んでくれたインターネット上の有益と思われる記事や動画を読んだり、必要な書籍を取り寄せてもらったりと情報収集では物凄くアドバンテージになったかと思います。しかしながら、公募推薦入試、特にぼくが受験した大学についての情報は非常に少なく、これらを集めることがとても大変でした。結局、オープンキャンパスに行ってそのときに知り合った先輩(同じ公募推薦で合格した方)にTwitterで連絡を取り、わからないことができたらその都度質問させてもらっていました。「敵を知る」部分にもかなりのリソースを割いたこと、これは試験会場での安心感にもつながりました。

最後に、3について。
前述のようにぼくの研究において華々しい実績はありません。ですが、実際のところ「高校生が何らかの賞をとった」ということは、少なくともぼくが受験した学部においてはさほど大きな利点にならないのではないかと感じることも多々ありました(もちろん全国ニュースに取り上げられるようなレベルの受賞や、○○学オリンピックの受賞経験が出願の前提になっている東大などはまた別ですが)。
ぼくには別の強みがありました。それは「研究リーダーとして共同研究を引っ張ったこと」「部活動の幹部部員であったこと」でした。大学側は賞を評価するというより、こういった個々人の経験、特になにかの組織を率いていたことを評価するようです。さらに「市民に対して研究内容を発表した」「ボランティア活動を行った」このようなことも有利に働きました。別に高校1年、2年のときに入試を考えてこれらのことをやっていたわけではないのですが、結果的に「自分の研究を社会に還元するための活動を行っていた」というふうに繋げて大学にアピールすることができました。そして何よりも、大学に入ってこういうことをしたい、そのためにこうしてきた、ということを素直な気持ちで伝えることができたこと、これが最も大きい勝因だったのではないかと考えています。

まとめ

とあるAO入試で合格した先輩が「AOとか推薦とかって基本は見せ方が大事なんだよな」と言っていました。合格した今になって、この言葉をまさにそうだなと痛感しているところです。17~18年間、普通に生きてきた人なら、誰でもいろいろな経験や取り柄を持っています。大切なのはいかにそういう散らばったピースを集め、加工し、大学に「この子を取りたいな」と思わせるところまで持っていくか、ということなのだと思います。
公募推薦入試の準備は決して楽ではありませんでした。周囲の友人が一般入試に向けて勉強にいそしむ中、自分は直接入試の役には立たないような本を読まなければならないし、面接や小論文にたくさん時間を割かねばならない、その焦りとプレッシャーは大変なものでした。また志望理由書をまとめたり、面接の対策をすると、大抵の場合最初は凄まじくダメ出しをされます。一般の勉強なら「この問題が解けないだけだ」と考えればよいのでしょうが、面接の場合ときには人間的な部分、性格や振る舞いを否定されたりもします。そういうときの精神的ショックは相当大きかったです。恥ずかしながら、ぼくは入試1ヶ月ほど前、父と担任の両方に同じ日に激しく面接練習で突っ込まれ、すっかり心が折れてしまい、帰り道泣きながら友達に電話したこともありました(一般の対策で忙しいのに黙ってぼくの泣き言を聞いてくれ、優しく励ましてくれた友達には感謝しかありません)。
しかしながら、こういった経験ができたことは自分にとって良いことだったと思います。ただ大学に入学するだけではなく、きちんと自分のやりたいことを見つめる機会を持ったこと、なんとなく自分はできるだろうという傲慢な甘さを払い、真摯に苦手なことに向き合った経験を得たこと。ですから、これから受験生になるという方も、むやみに推薦は難しいと思わず、一度調べてみるとよいのではないでしょうか。

具体的にどういう対策をしたかなど、いろいろ書きたいことはあるのですが、ひとまずこの記事はここで終わらせようと思います。
そもそもどこ受かったのよ?とか、なにか質問等ありましたらコメントに書いていただくか、 Twitterまでご連絡ください(この記事投稿時点で本垢が凍結されちゃってるので、臨時のアカウント貼っておきますが、もし凍結が解除されていたらそちらに連絡してください)。
それでは。